レンジファインダーカメラ「Contax IIa」は、クラシックなレンジファインダーカメラの中でも、特にデザインが美しく、いかにもレンジファインダーカメラというデザインです。
こちらのカメラは、1950年~1961年に戦後の西ドイツで作られました。ツァイス・イコン社製の名機です。レンズは「Sonnar 50mm F2」です。世界最高のレンズメーカー製のレンズは最高に美しいです。アナログカメラなので、70年以上経った今でも、フィルムを入れれば写真を撮ることができます。 デザインが素晴らしく僕のお気に入りのガジェットの一つです。質の良いガジェットを集めるきっかけにもなりました。
1998年頃、中古カメラ店にて約10万円で購入しました。お店でメンテナンスされてたので撮影することはできると知ってましたが、当時僕にはアナログカメラで露出の知識が無かったので撮影することができませんでした。
しかし、それから約20年が経ち、デジカメやスマホの時代になると、カメラの知識があまりなくても、ネットで調べることができ、簡単に適正露出を調べられるようになったので、撮影に挑戦してみることにしました。
目次
「Contax IIa」外観
ツァイスイコンの戦後の名機です。戦前のContax II型に改良を加え、コンパクトにしたものです。目立つ傷はなく、とても状態がよく綺麗です。実際に問題なく写真を撮ることができます。
レンズは標準の「Sonnar 50mm F2」です。レンジファインダーカメラのレンズはコンパクトなのが特徴です。
ボディ正面、レンズの左側の上部には、フォーカシングギア&無限遠ロックレバーがあり、その下には、レンジファインダー窓があり、さらにその下は、セルフタイマーレバーがあります。
レンズの右上には、ビューファインダー窓があります。
レンズの上には、「Contax」と刻まれてます。
左側に巻き戻しノブ、中央にアクセサリーシュー、右側にレリーズボタン(シャッターボタン)などがあります。
アクセサリーシューには「Stuttgart Germany」の刻印があります。
巻き上げノブです。上部にはフィルムの感度覚えも備えています。
中央からシャッターボタン、フィルムカウンター、巻き上げノブ、速度ダイヤル、が一つにまとまっています。
シャッタースピードの数字が前期型ではすべて黒文字で記されていたので通称「ブラックダイヤル」、1954年から発売された後期型ではシャッタースピードの数字が黒と黄色と赤に色分けされた為、通称「カラーダイヤル」と呼ばれています。
裏側には、接眼窓(左)、ストロボ接点(右)があります。
裏蓋には、「ZEISS IKON」と刻まれてます。
底面です。両サイドに裏蓋ロックキー、左のロックキーの隣に巻戻しボタン、光軸上(レンズの真下)に三脚ネジ穴があります。
「Contax IIa」の使い方
フィルムの入れ方
裏蓋ロックキーが2箇所あるので、ロックキーを起こして、
左側にパトローネ室、右側にフィルム室があり、中央は鎧戸シャッターです。
スプールの形には3種類ぐらいあり、この「Contax IIa」のスプールは、斜めになった切り欠きにフィルムの先を引っ掛けるタイプです。
切り欠きの中に、フィルムの穴をかける爪があります。
フィルムの先端の穴を爪に引っ掛けます。フィルムの向きに注意します。
左側のパトローネ室にパトローネを入れ、右側のフィルム室にスプールに巻きつけたフィルムを入れます。巻き上げノブを巻きながら上下の歯車がフィルムの穴に噛んで、フィルムが張るまで巻きます。
裏蓋を閉め、更に巻き上げ、シャッターを切ります。これを2~3回繰り返します。
最後にフィルムカウンターを0に合わせます。
写真の撮り方
巻き上げノブで、フィルムを巻き上げます。
シャッタースピードと絞りを調節して露出を決めます。
シャッタースピードは、巻き上げノブの外側の速度ダイヤルを持ち上げて数字を矢印に合わせます。
絞りは、レンズの絞りリングを回し、数字を矢印に合わせます。
被写体にカメラを向け、接眼窓を覗くと窓の中央に像が二重に映し出されています。
構図を決めたら、フォーカシングギアを回し、この像を重ねるとピントが合います。
ピントが合いました。
あとは、シャッターボタンを押すと写真が撮れます。
フィルムの取り出し方
底面の巻き戻しボタンを押しながら、巻き上げノブを右に巻き続け、止まるところまで巻きます。
裏蓋を開け、スプールの爪にかけてあるフィルムを外してから、フィルムがすべてパトローネに収まるまで、更に巻き上げれば完了です。
レンズの外し方
押しバネを押しながら、レンズを右に回せば外れます。
鎧戸シャッターが見えます。
レンズをはめるには、レンズ側と本体側の赤い目印を合わせてはめ込み。左に回します。
現像したフィルムのデジタル化
現在、フィルムの現像のみは、1本24枚撮りでも36枚撮りでも600円ぐらいです。その現像したフィルムを専用のスキャナーを使えば、フィルム写真のデジタル化ができます。
こちらの記事を参考にしてください。↓↓↓↓
「contax IIa」撮影写真
まとめ
クラシックなレンジファインダーカメラで撮影したフィルム写真は、独特な味があります。
カメラは現在、デジカメが主流になり、綺麗な写真をデジタルで簡単に撮れる時代になりました。
クラシックな銀塩カメラ(フィルムカメラ)は、露出やピント調節、フィルムの装填など全て手作業で手間がかかり、気軽に使えませんが、写真を撮る楽しさがあります。戦前や戦後のカメラでも、構造や規格は現在もほぼ同じなので、メンテナンスをして物理的に壊れなければ、半永久的に使うことができます。
そしてお店で現像さえすれば、自宅でフィルム対応スキャナーで簡単にデジタル化をする事もできます。
露出はフルマニュアルですが、市販の露出計を使えば適正露出を測れます。
興味のある方は、ぜひレンジファインダーカメラで撮影してみてください。すごく楽しいですよ。